2004年10月20日 水曜日
これは闇鍋ですか。掴むと色んなものがゾロっと出てくる感じ。ストーリーも濃いが、行間には、具体化できない雰囲気や、監督のポップ/サブカルチャーへの造詣の深さが見え隠れする。全編面白くて、笑いどころがあるというか、笑った状態が基本の映画(←アブナイ?)。


原作:恋の門 ハンディ版 (1) / 恋の門 ハンディ版 (2)
◆映画「恋の門」 公式サイト
http://www.koinomon.com
コスプレ好き同人漫画家OLの証恋乃、石で漫画を書く自称芸術漫画家の蒼木門。そこに、元売れっ子漫画家で漫画バーを経営する毬藻田が入ってきて、壮絶な恋と漫画バトルに展開するという。。。
基本的には馬鹿馬鹿しいノリなんだけど、なぜか生きる活力が沸いてくる。僕の勝手な思い込みで言うと、それはきっと登場人物たち(挫折したけどやり直す人、道を踏み外しててもたくましい人、単に駄目な人、普通の人など)が示すように、人生の浮き沈みや生活の描写がこの映画の根幹にあって、「汚れても間違っても、突っ走って生きてればいいじゃん。」って、本当は松尾スズキ氏は言いたいからだと思う。劇中歌「恋の門」の詞でもそんなことを言ってる。まじめに言うのは恥ずかしいからオブラートに包んで、「勝手に飲めよ。それ、ただのラブコメだよ。」って、我々に投下したトロイの木馬が、この映画じゃないだろうか。だから、こんなことを映画観た後に考えるのを、監督は望まないかもしれない。それでも、潜在的に松尾ウィルスが広がっていけば、なんかみんなHappyになれるんじゃないか。一義な解釈が必要な作品じゃないし、美化しすぎかもしれないが、僕はそう思ったりする。
映像は、岩井俊二の元撮影助手で、最近では行定勲監督作品に多く参加している福本淳氏が撮影の為なのか、岩井・行定作品と同様に暖かくゆるい感じの雰囲気でいい感じ。
また、音楽面が素晴らしい。サウンドトラックが侮れません。思わず買ってしまいました。オープニングにASIAN DUB FOUNDATIONの「FORTRESS EUROPE」を持ってくるところに、非凡さを感じる。こういう音楽(Dub,HipHop,BreakBeatsのMixtureかな。これは。)にもアンテナを張ってらっしゃる訳ですね。また、主題歌「月に咲く花のようになるの」のサンボマスターは、純情ストレート、はたから見たら馬鹿馬鹿しいけど俺たちの日本語ロックに偽りは無いぜ、って感じのボロボロで感動な音楽で、主役の門の姿にかぶるものがある。むしろこの曲で締めるから、いい話だったという印象で気持ちよく映画館を後にすることができるのかもしれません。松尾スズキ氏と音楽監督の二見氏のセレクトは完璧です。
なお、小日向文世と尾身としのりがいつもと違うキレっぷりを発揮しているので注目。他にも、端役ですごい人がたくさん出ているのでパンフを買ってチェックしてみてください。
ところで、クレジットの同人誌協力に不破大輔っていう名前が出るんだけど、まさか渋さ知らズのダンドリストの不破氏ではないですよね? 同姓同名かな、やっぱり。情報求む。
--2004.11.1追記--
クレジットの同人誌協力の不破大輔氏の件。
→18禁同人系で同姓同名の方がいらっしゃる模様。ぅむ。
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