2004年11月13日 土曜日
電話の犯人の声の方がクリアだったり、銃のスコープからの映像が挿入されていたりと、観客を犯人になったような気持ちにさせる演出が面白い。普通の映画ならば、スコープはともかく、電話の音は主人公の立場で悪い音質にするはず。密室から外界をのぞく犯人の視点を見せているのか、主人公立場で直接頭に響くような音の演出なのか、全編電話音質だと気持ち悪いからなのか・・・。
情報を翻弄して飯を食っている主人公といい、周囲の情報をあてにせず自分の考えを大切にする刑事といい、情報が溢れる中で正しい観察眼を持たなければならんぞ、というテーマも感じられる。カメラが回ってると自由に動けない警察とか、どうも軽くメディア社会の批判入ってる感じがします。
犯人は人殺しなので間違いなく悪いんですが、主人公も小さな悪さをたくさんしていて、単純な勧善懲悪物語でないのでエンディングがちょっとすっきりしない。なんで狙われたのか。落としどころが弱いですねー。色々な人物と間接的なコネクションを持っていて、いつ事件に巻き込まれるか分からない現代社会の病理を象徴してるの? んー。
脚本と演出のマッチングにちょっと疑問が残るけど、基本的には楽しめる映画です。激しく勘違いして解釈すれば、「傲慢な男斬りっ!!」(by 波田陽区) な犯人が、赤の他人を殺して、主役を更生させるという話。
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トラバさせてもらったDo you know?のシゲです。
「傲慢な男斬りっ!!」のとこを読んで思わず笑っちゃいました。
この映画は飽きずにずっとハラハラドキドキして楽しめますね。
コリン・ファレルの演技にかなり惹かれました。
それにしてもこのブログはデザインや写真がキレイでオシャレですね!
自分の泥臭いブログもこうしたいな(笑)
では、これからもブログ頑張ってください。
シゲさん、コメント&トラバありがとうございます。
これ、なかなか新鮮で面白い映画でしたよね。
ついでに、ブログのデザインまで誉めてもらって、ありがとうございます!
シゲさんのブログも「何それ!? 欲しいぞー!!」の絵がすごいインパクトですよ。
今後とも、よろしくどうぞです。