2005年1月26日 水曜日
「オーシャンと11人の仲間」のリメイクで、11人の犯罪のプロがカジノから現金強奪をたくらむという話です。公開中の「オーシャンズ12」の予習のつもりで観ました。豪華なキャストに目を奪われがちだけど、映像と音楽が何より素晴らしい。スタイリッシュな編集も適度で嫌味が無い。人物の描写も、丁寧で大人らしさを感じる。
「ソラリス」を観てからというもの、スティーブン・ソダーバーグ監督は気になる人物の一人だったのですが、「オーシャンズ11」はチェックしていませんでした。レンタルDVDで観たのですがセルDVDもわずか1,500円で買えるので、この内容ならば買っても損では無かったです。
キャストは、下手をすると個性が鼻についてしまいそうな方々(失礼!)ですが、そんなことはなく、一人一人が魅力的に描かれています。ストーリーについては、話の密度が濃く展開が速いのでやや疲れる部分もありましたが飽きることが無く、リメイクとはいえシナリオは綿密に練られていると思いました。ハリウッド作品ですから、小難しい哲学とかはないので安心です。最近ありがちなハイテク小道具の過剰演出も無いのも、好感が持てますね。
とにかく、映像に説得力があって、カット割り・アングル・フォーカス・色彩などいずれも完璧。夜間シーンが多いためか、フィルムの種類のためなのか分かりませんが、暖色系がものすごく美しい。「ソラリス」も暖色を中心に特徴のある色彩でしたが、この映画も「ソラリス」も撮影は監督自身です。素晴らしい才能! あと、エンディング・クレジットのタイポグラフィーが凝っていて、ラストの印象が強く残るのも、この監督の特徴です。
音楽は全編ジャズ尽くしで、クロスオーバー、アシッド・ジャズなどが聴けてクール。しかも、最後の最後ではクラシック、ドビュッシーの「月の光」が対極的に使われ、うならされる。このサウンド・トラックはイイ。(余談ですが、ブラピと「月の光」というと、セブン・イヤーズ・イン・チベットを思い出してしまいますね。)
最高な映像と音楽とキャスト。スタイリッシュさと大人らしさを両立した稀有な作品です。
…ということで、堂々の星5つです!! [★★★★★]
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私もこれ好きです。
『オーシャンズ12』を見に行きたいと思っています。
キャストが豪華ですよね。
でもって難しいことなく、適度に笑えるのが好きです。
映像も綺麗ですしね。
『セブン・イヤーズ・イン・チベット』も好きでした。
映画に詳しいんですね~。説明がやっぱりお上手で、わかりやすいです。
尊敬しちゃいます。
にゃすみん茶さん。来てくれたんですねー。
そうですね、映像が奇麗ですよね。僕も「オーシャンズ12」を今週末見に行く予定だったんですが、「オペラ座の怪人」に変更になってしまいそうなので、見るのは先になっちゃいそう。
映画に詳しいって程でもないですけど、好き勝手に書かせてもらってます。(^-^;) 今後とも、よろしくです。