2005年2月14日 月曜日
THE JUON/呪怨―ハリウッド版呪怨 ノベライズ本
キャストはアメリカ人にすげ変わっているけど、基本的に日本版の忠実な再現。日本版よりも整理されていて、格段にストーリーが分かりやすい。日本特有の恐怖感はやや減少してますが、オリジナル版を見ていなければオススメ。
ストーリーは、少しずつ恐怖の館の歴史をひも解いて、呪いの源を探求するホラー映画の定番パターンですが、その時間のつなぎの見せ方は清水崇監督独特のものがあります。
この映画、ハリウッド版だけあって外国人が感情移入しやすいような作りになっています。導入部でそれとなく説明的なシーンがありますが、アメリカ人が日本という未知の土地で暮らす不安感・孤独感を恐怖のベースにする狙いがあるみたいです。それを意識すればまた感じ方が違いますね。その上、外国人監督が撮るような好奇な視点で見た日本ではなく、日本人監督が撮った誇張のない日本の風景は、さらに恐怖感をそそるのかもしれません。ただ僕は日本人なので…(笑)。
「The Grudge」(「THE JUON/呪怨」の洋題) - Importサントラ
音楽はSF/ホラーに強いクリストファー・ヤングで、いかにもアンダースコアという感じで表には立ちませんが、質が高く要求されている効果を果たしていて、よく出来ていましたよ。
理不尽かもしれないけど、洗練されてしまったせいで恐怖感が減少している。ホラーは観客を多少混乱させておいた方が良いのかも。日本版との違いや、外人からの視点を意識すれば、また他の楽しみ方もあると思いますし、日本版を見ていなければ新鮮さも違うと思うのですが、今回は辛口かつ主観的かつ自分勝手に星2つ。[★★☆☆☆]
- 関連サイト -
◆『THE JUON/呪怨』公式サイト
◆『THE JUON/呪怨』公式Blog ― “呪いのブログ”
予告で流れていた、中田秀夫監督のハリウッドデビュー作「Ring two」がかなり気になった。
ハリウッド版「ザ・リング」はアメリカ人の記憶になじみの深い馬が、恐怖をあおるのに効果的に利用されていましたが(アメリカ人向けにね…)、twoはどうなるんでしょうね。日本人監督の集客力に気づいたプロデューサー陣の案直な意図も感じられるけど、中田監督好きなんで個人的には大歓迎です。
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