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2005年6月19日 日曜日

電車男 / 村上正典 監督

電車男
「電車男」原作本

ネットや週刊誌で話題を呼び、日本映画史上、類を見ない早さで小説から映画化に至った電車男。それだけホットな話題という事ですね。2ちゃんねる(はてなダイアリー - 2ちゃんねるとは)のログである原作がどう映像化されたのかという点に関心がありましたが、前半は忠実な再現、後半は映画向けの脚色になっていて、笑いと泣きのバランスが良く、楽しめました。山田孝之君のオタクぶりもやりすぎな位、本気。グッときました。

演劇がかった芝居、青臭く美化されすぎたストーリーは、一見大味になりそうですが、脇役陣が硬派系のタレントで固められているおかげで中和されていて、バランスよく自然に楽しめます。キャスティングが絶妙です。(国仲涼子、瑛太、佐々木倉之介、木村多江、西田尚美、大杉蓮、etc...)  これでオタク濃度が薄められてますけど、本当の2ちゃんってもっと濃い層が多いんでしょうね。原作と違い、その他の2ちゃんねらが電車男の姿を見て、抱えてる問題に対して前向きに変わって行く演出が感動を呼びます。確かにTVドラマレベルな所もありますが、飾り気の無い身の丈にあった成長物語っていうのは、なんだか響くところがありますね。

監督はTVドラマメインの人だし、あまり映像は期待していなかったのですが、寒色と暖色のコントラストを生かして青の印象が残る夜景の映像、タイポグラフィー、CGの使い方、日本映画らしい情緒のある間の取り方など、美しかった。ポストプロダクションに時間と手間を書けている印象です。

後日談として、次のステップになかなか進めない電車男がエルメスに「また2ちゃんねるに聞け」と言われて、再びアドバイスを求めて皆を呆れさせたとか、電車男自体が中野独人による大掛かりな創作であるとか、著作権の権利者の扱いが強引かつ曖昧であるとか、電車男本人がいまなお謎に包まれているとか、都市伝説的な要素も含みつつ色々物議を醸し出していますが、事実だろうが創作だろうが、某巨大掲示板から小説化・映画化まで進み、本物の中谷美紀を引っ張りだして「キボン」とか言わせてしまうあたりは、なんだか得体の知れないパワーを感じます。背景が面白い。

あと、史上初と思われる言語化された「くぁwせdrftgyふじこlp;」を映画中で聞く事ができます。バカ素晴らしい。

ネット掲示板の人間関係を整理してみせる方法は斬新だけど、話は王道とも言える安心感があり、笑いも豊富で2ちゃんねるを知らない人でも楽しめる。万人が感動出来るかどうかは各人のツボに左右されるので分かりませんが、僕は好きです、こういうの。映画化の背景や日本映画らしい抑制の利いた演出と山田孝之君の人柄と演技に星4つ。
[★★★★☆]

原作を読んでから映画を見たり、映画を見てから原作を読んでも楽しめるでしょう。7月からはTVドラマ版も始まるそうですね。


■関連リンク
 ◆映画「電車男」公式サイト
 ◆Benoist [ベノア] 

■関連書籍
 ◆原作「電車男」
 ◆封印された『電車男』
 ◆「電車男」は誰なのか―“ネタ化”するコミュニケーション


■次に来るのはこれだ!?
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[→書籍「電車男」のレビューはこちら]

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2005年6月19日 13:15 | Permalink | コメント(2) | トラックバック(0)

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コメント(2)

nego | 2005年6月23日 01:57 | 返信

はじめまして。
トラックバックを2重送信してしまいました。
お手数ですがどちらかを削除して下さい。
すいません。

私も映画版の「電車男」は2ちゃんねる独特の世界を上手い具合に見せているあたりで面白いと思いました。制作期間が香港映画並みの短さながら、丁寧に作っているなと感心した次第です。

Author Profile Page tasa | 2005年6月23日 02:08 | 返信

negoさん。はじめまして。
原作とはまた違った味わいで、2ちゃんねらーでなくても楽しめる良作でしたね。映画館で、予備知識のあるお客さんと何も知らないで来ているお客さんの笑いのポイントが微妙に違うのも面白かったです。(^^;
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