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2006年5月21日 日曜日

ダ・ヴィンチ・コード / Ron Howard監督

ダ・ヴィンチ・コード デラックス・コレクターズ・エディション
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久々に密度の濃い大作。レオナルド・ダ・ヴィンチの謎に迫る映画かと思いきや、殺人事件の犯人探しを通じて、キリスト教の大きな歴史の解明に向かい、信仰とは何かを問いかける歴史ものミステリー映画でした。複雑なプロットで過去と現在を一つに結ぶスケールの大きなフィクションで、事実と創作のボーダーを曖昧にしたシナリオ(原作)は、完成度があまりに高いためフィクションである事を忘れさせられます。それゆえ、一部のカトリック信者から反感を買ってしまうほどの映画(小説)です。(実際にバチカン、オプス・デイなどから抗議を受けている)

今回も行きつけのTOHO-CINEMASでレイトショーにて鑑賞。上演初日という事もあって、23:45〜02:30の回にも関わらず、満員状態ですごい熱気ですよ。TVでの頻繁なプロモーションが功を奏して、普段、あまり映画を観ないような客層も来ている様子。こういう時って、マナーが悪い人が混ざるので個人的にはちょっと嫌。

さて、ここからが本題。
--以下、ネタバレ注意。これから観る人は絶対に読まないでください。--

■キャスト
・トム・ハンクス(ロバート・ラングドン役)
・オドレイ・トトゥ(ソフィー・ヌブー役)
・ジャン・レノ(ベズ・ファーシュ役)

トム・ハンクスがいつになく凛々しいです。こういう役も似合いますね。円熟しています。また、「アメリ」、「ロングエンゲージメント」でおなじみのオドレィ・トトゥも神秘性を持ちながら、芯の強い女性を演じさせたらピカイチです。はまり役でした。


■シナリオ
原作が良いんでしょう。話のプロット、伏線の作りが素晴らしく、歴史考証に関する蘊蓄の宝庫で、飽きる事が有りませんでした。ちょっと説明が速く、難しいところがあるくらいです。今ではダヴィデの星と呼ばれ、ユダヤ教のシンボルとなっている六芒星が、槍と聖杯を表し、男女、すなわち、キリストとマリアに通ずる。先入観が目を曇らせるというくだりも関心ものです。ただ、あくまでもフィクションということを忘れては行けません。話のなかで重要な役割を果たしている、シオン修道会は実在しないことが証明されているほか、いくつかの話の根拠は複数ある仮説の一つを採用したものです。


■ 音楽
映画「ダ・ヴィンチ・コード」オリジナル・サウンドトラック
映画「ダ・ヴィンチ・コード」オリジナル・サウンドトラック
音楽は、もはやハリウッド作品では常連のハンス・ジマー。ジマーと言えば、オーケストラにロックや電子音楽を融合した新しいスタイルを確立した、現代映画音楽の父ですが、今回は題材が歴史ものという事もあって、オーケストラのみの重厚な楽曲になっていました。最近は、ジマーも年を取ったのか、そういうオファーが多いのか、リズム隊に頼らないオーソドックスなスコアが増えてきました。今回も、完成度の高い楽曲でしたよ。


■ 映像
同じ場所で過去と現在を重ねた表現や、昔の戦争の再現など、CGが効果的に使われていました。全体としての画質は、癖や個性を排除したカッチリとフォーカスの決まった硬質なものです。味わいはありませんが、非常に見やすい画作り。皮膚や服の生地、絵画のテクスチャーなどの質感が手に取るように感じられます。それにしても、妙に高精細だなと思っていたら、一部の劇場ではデジタルシネマ上映(ハイビジョンの4倍の解像度である800万画素プロジェクターを使った、フィルムを使わないデジタル上映)が予定されているとの事で、この質感はそもそもデジタル撮影でフィルム撮影じゃないのかもしれませんね。字幕の文字が滑らかでとても見やすかったような気がするのですが、これもデジタルシネマ上映用のマスターだから? デジタル上映は、見えすぎる事で映画としての芸術性が失われるという議論もありますが、ダ・ヴィンチ・コードのような説明的な映画には適していると言えます。


■ まとめ
名作映画のセオリーである、始まりの地に戻ってくる演出が素晴らしい。ルーブル美術館のガラスのピラミッド(エントランス)と逆ピラミッド(天窓)が六芒星を現し、ここにマグダラのマリアの遺骨が眠っているというのも、神秘性と謎を残した美しいエンディングですね。伏線の張り方、ストーリーの整合性も完璧だし、非常に面白かったのですが、難しかったというのも正直な感想です。キリスト教の文化について詳しくない事もあって、原作を読むか、映画をもう一度観ないと完全に理解できないと感じました。内容がキリスト教を冒涜しかねないものなので波風が立っており、カンヌ国際映画祭のオープニング上演でも不評ときてますが、キリスト圏でない日本人の立場から冷静に観れば、あくまでもフィクションとして素晴らしい作品だと思います。
…ということで、星5つ[★★★★★]


■関連リンク・書籍
・「ダ・ヴィンチ・コード」公式サイト(Sony Pictures)
・「ダ・ヴィンチ・コード」公式ファンサイト

・「ダ・ヴィンチ・コード」監督が宗教組織と対立(ロイター)
・「ダ・ヴィンチ・コード」人気の背景に宗教的無知=バチカン枢(ロイター)
・「ダ・ヴィンチ・コード」、カンヌ上映で不評(CNN.co.jp)
・映画版「ダ・ヴィンチ・コード」、プレミア前に抗議広がる(CNN.co.jp)


ダ・ヴィンチ・コードの「真実」―本格的解読書決定版
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2006年5月21日 21:55 | Permalink | コメント(0) | トラックバック(0) | Ratings

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  • 2006年05月
  • Categories: 映画
  • Tags: オドレイ・トトゥ , ダヴィンチ , トム・ハンクス , ルーブル

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