2008年7月22日 火曜日
「REC/レック」は、スペイン制作の全編P.O.V(Point of View = 主観撮影)の感染パニックホラー映画。「Quarantine」という題でハリウッド・リメイクが決定しています。監督は、Jaume Balagueró と Paco Plaza。
あるTVクルーが録画したテープに遺されていた取材レポート。そこに映し出されたものは、まぎれもないこの世の地獄だった。封鎖されたアパートの中で、広がっていく"感染"の恐怖--。しかし、彼らはそこに隠された本当の恐怖をまだ知らなかったー。(パンフレットから引用)
この映画、「クローバーフィールド/HAKAISHA」を凌駕する恐怖という触れ込みで宣伝されていますが、そこまでレベル高くない...というのが正直な印象。P.O.V撮影、かつ、音楽・ナレーションなしの映画ということで比較対象にしたのでしょうけど、手ブレする画像の1コマ1コマに丁寧にCGを貼って映像を作り込み、映画第1作の中だけでは完結しない巧妙な脚本を作り込んだ怪物映画「クローバーフィールド」に比べたら、特殊メイクとアドリブに支えられたシンプルな感染系ゾンビ映画である「REC/レック」は見劣りします。とは言っても、全編を通じてスピード感ある映像で恐怖をあおり、最後にはこの災厄の原因をまとめて見せるあたり、ほどよいクオリティでバランスよく出来ています。ちなみに「REC/レック」の方が若干古い映画ですから、「クローバーフィールド」の話題に便乗しようとして、日本の配給会社は慌てて買い付けたのかもしれませんね。
アパート居住者の日本人を馬鹿にしたような描写(しかも、よくある事だが、中国人と混同されている)や、やたら早口で騒ぎまくる出演者たちにはちょっとうんざりしましたが、77分間ノンストップの恐怖を存分に楽しめる映画です。この手の映画が好きな人には自信をもっておススメします。
星4つ[★★★★☆]
・映画 [REC/レック] 公式サイト
http://www.recmovie.jp/
・映画 [REC/レック] 予告編(YouTube)
http://jp.youtube.com/watch?v=BfWyIoah_Tk
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