2010年8月 1日 日曜日
インセプション Blu-ray & DVDセット (初回限定生産)
クリストファー・ノーラン監督、今回も素晴らしかったです。7月18日に先行上映で鑑賞してきました。前作「ダークナイト」も素晴らしかったけれど、今作は久々のオリジナル脚本ということもあって気合の入り方が違う。なにより、これだけ概念的・抽象的な世界の話を違和感なく娯楽大作へと落とし込んでいるのはさすが。ネットの普及などで、社会が仮想的なものを受け入れやすくなっているということもあるのかも知れませんね。
それにしても、最近のディカプリオは落ち着いていていい。「ブラッド・ダイヤモンド」といい「シャッター アイランド」といい、本物志向で彼にしか出来ないような作品ばかり。若い頃の演技は少々鼻につく感じでしたが、年を重ねてからは良いです。
ある仮想物に対して直接・間接問わず社会原理が影響を与えるならば、それはしばしば現実に近い。インターネットが10年かけて現実社会の道具となったように、概念は現実になりうる。...というより、思考そのものが概念なのだから、物事によって物理との結びつきに差はあれど、現実を認識するという行為がつまり概念でしかないというべきか。
CGに頼らない実写主義は映像に本物の質感を残していますし、Hans Zimmerのスコアも重厚かつ繊細で作品によく合っていました。個人的には今年3本の指に入る作品に間違いなし。
星5つ[★★★★★]
- 関連リンク -
・映画『インセプション』公式サイト(Warner Bros)
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